当塾は、2001年、三島市に誕生しました。もうすぐ20周年を迎えます。この間、多くの生徒を見てきましたが、成績が劇的に上がった生徒には、一つの特徴が有りました。それは、「能動的学習」が出来ていた、ということです。

能動的学習の反意語は、受動的学習になります。この20年間で大きく変わったのは、受動的学習を、自ら望む生徒が増えたなぁということです。受講的学習とは、指示待ちの学習とも言い換えられます。家庭学習の方法が分からず、宿題として学習範囲をキッチリ示されない限り、家庭学習が出来ない・・・という生徒をよく見るようになりました。特に、高校生は格段に増えた気がします。

受動的学習が、一概に悪いとは言い切れません。理想は、能動的学習です。自分が持つ教材や時間を考え、それに合わせて自分なりの学習方法を自らが考えるのが、能動的学習です。つまり、自分に合う学習方法を、自分の手で見つけると言うことです。しかしながら、最初から能動的学習が身についている生徒は、ほぼいません。包丁、まな板、フライパンを与えられ、「さぁ、料理して」と言われても、最初から料理できる人はいませんよね。最初は、レシピを見ながら試行錯誤を重ねて料理していくものです。勉強も同じで、最初は誰かから指示され、その通りに勉強することから始まります。つまり、受動的学習からスタートし、その中で勉強方法を身につけ、能動的学習に切り替えていくことになります。

受動的学習から能動的学習に、パッと切り替えることはありません。徐々に移行していきます。小学生~中学2年生頃までは、受動的学習で構いません。中学2年生後半から、自分で勉強方法を考えるようにして、高校受験を迎える中学3年生に、大部分を能動的学習にするのが良いでしょう。もちろん、学習方法に疑問があれば、学校や塾の先生に聞いても構いません。

なぜ、能動的学習が理想なのでしょう?答えは簡単。中学3年生になると、学習内容が難しく、奥が深くなるため、全てを指示することが難しくなるからです。中学3年生については、かろうじて指示することは出来ますが、高校生については、ほぼ不可能です。宿題を出すことは出来ますが、「最低限やるべきこと」として宿題を出すことになります。勉強全てを宿題でカバーすることは出来ません。

小学生・中学生で、能動的学習に向けて、適切に訓練されている生徒は、高校でも成績は伸びる傾向にあります。しかし、富士高校、沼津東高校、韮山高校などのトップ高に合格した生徒でも、受動的学習だけで乗り越えた生徒は、高校に入学してからものすごく苦労します。

中学2年生頃から、宿題以外の勉強方法を、少しずつ考えるようにしてみましょう。漢字の練習が宿題として出されたとしたら、それ以外の勉強(他の単元の漢字、教科書の音読、ことわざや慣用句など)を、自分なりに考えてやってみると良いでしょう。または、先生が宿題を出したら、なぜそこが宿題になったのか考えてみても良いかもしれません。特に個別指導であれば、生徒一人ひとりに合わせて宿題を出していますので、宿題が出たら必ず理由があります。分からなければ、先生に聞いてみましょう。何も考えずに勉強するのではなく、理由(=苦手だから、分からないから、テスト範囲だからなど)を持って、勉強方法や勉強すべきことを考えるようにしましょう。

高校生で、成績が上がらない生徒は、受動的学習になっているのかもしれません。勉強方法は、分かっていますか?受動的学習になっている生徒は、能動的学習にシフトできるよう、塾でアドバイスしています。ご相談下さい。

個別指導塾のエール学院
学院長 小澤典生