当塾周辺は、中学受験に積極的な地域とは言えません。私立中学校に通学する生徒は、全国平均で約7%、静岡県東部で約3%です。ですので、そもそも中学受験については考えもしていない、というご家庭が多いと思います。

ただ、毎年のように、中学受験の直前になって、塾に駆け込んでくる生徒がいます。中には、中学受験本番の1ヶ月前に、中学受験を考えるようになったと、相談にお越し頂くこともあります。せっかく相談にお越し頂いても、中学受験の難しさをお話しすると、9割ほどの生徒は諦めてしまいます。もっと早く、中学受験について検討していれば、諦めずにチャレンジして、合格できたかも知れません。

もし、今、中学受験をしないと思っていたとしても、一度、ご家族で検討してみましょう。もしかしたら、お子様にとって、私立中学校の方が合っているかも知れません。

中学受験をする最大のメリットは、入学する中学校を、自分で選べることです。県東部には、公立一貫校も含めると6つの受験できる学校があります。この中から、お子様の性格やご家庭の教育方針に合う中学校を探すことが出来ます。中には、静岡市や首都圏の学校を受験する生徒もいます。また、寮がある学校を探せば、受験できるエリアは全国に広がります。こうなると、選択肢の数は、非常に多くなります。

中学受験をするデメリットは、受験勉強をしなければならないことでしょう。小学校や時には塾の先生の中にも、小学校の授業と宿題で十分、という人もいるようです。が、これは間違いです。中学受験率が低い地域ということもあり、先生たちも、また塾も、全てが中学受験を熟知しているとは限りません。中学入試の問題には、教科書では扱わない単元が出題されます。また、作文や国語のリスニング問題など、小学校でそれほど重視されない事項も出題対象になります。対策をしなければ、合格は難しいでしょう。勉強に時間をかけるため、ご家族で出かける時間や遊ぶ時間は、間違いなく減ってしまいます。これがご家庭の教育方針と合わないのなら、中学受験はすべきではないかも知れません。また、入学後の勉強も、公立に比べると大変になります。

中学受験には、メリットとデメリットの両方があります。これは、公立中学校も同様です。直前になって慌てても、選択肢は限られてしまいます。中学受験をするか、しないかは別として、中学受験について考えてみると良いでしょう。

個別指導塾のエール学院
学院長 小澤典生