エール学院の小澤です。
先日、とある高校の先生と「最近は、理系を選ぶ人が多いですよね」という話になりました。
実際、ここ数年の大学入試の倍率を見てみますと、文系学部は減少傾向にあるのに対し、理系学部は増加傾向にあります。
高校生が理系を好む理由として、まず考えられるのが、就職率が安定していることでしょう。
平成25年度卒業生の就職内定率は、文系93.4%なのに対し、理系96.2%です。
もう一つが、夢が決まっていないから。
文系が理転するのに比べ、理系が文転する方が、はるかに簡単です。
文系は、理系特有の科目は学校では勉強しませんが、理系は、国語や英語など文系科目も、一通りは学習します。
文系に比べ社会系や国語系の授業時間数が少ないので不利にはなりますが、不可能では無いといえるでしょう。
最後は、就職率とも関連しますが、資格が充実しているからです。
ある業務を行うために、特定の資格が必要とされる、「業務独占資格」というものがあります。
代表的なところだと、医師ですね。
医師国家試験の合格率は、90%前後です。
同じ医療系で見ると、看護師が90%前後、歯科医師が80%前後、薬剤師が80%前後と、比較的高めです。
一方、文系の資格は、弁護士(司法試験)や税理士などがありますが、合格率は低めに設定されています。
業務独占資格は、その資格が無いと業務が出来ないため、就職に有利になることが多くあります。
ただ、文系の資格は、合格率が低くリスクが高いため、敬遠されがちになります。
もちろん、文系が一方的に悪いわけではありません。
平成25年度の就職内定率を、国公立大学に限ってみると、文系が95.3%、理系が95.1%です。
高校1年生は、そろそろ来年度からの文理選択をする時期でしょう。
自分の進路に関わる重要なことですので、じっくり検討しましょう。