エール学院の小澤です。
最近、色々な高校で講演をしたり、大学説明会で進路相談を担当したりしていますが、そこで質問されるのが「推薦入試って、楽なんですか?」。
中には誰でも合格させてしまう大学もありますので、楽と言えば楽なのですが、それなりの大学に行こうと思ったら楽では有りません。
一般入試は、英語や数学と言った学力試験の点数で合否が決まります。
誰の目で見ても分かる、非常に客観的な合否の決め方ですよね。
でも推薦入試は、受験生の学力以外の面も見ていこうと言うのが目的です。
受験生がどう言う高校生活を送り、どう言う夢を持ち、大学で何を学ぼうと思っており、どう言う考えを持ち、どう言う考え方をするのか。
大学はこの様なことを知るために、面接や小論文により、受験生の「生の声」を聞こうとします。
ただ、この方法の怖いところは、大学と受験生の間に「誤解」が発生してしまうところ。
自分の考えが大学に正しく伝わらなかったり、間違って伝わってしまったりと言う可能性はゼロでは有りません。
極端な例で言えば、自分は入学したいと思っても、大学側は「この受験生は、実は入学したくないと思っている」と解釈してしまう可能性も捨てきれません。
そうなると、当然、良い結果は届きませんよね。
推薦入試では、面接や小論文で、自分の考えを大学に伝えます。
その時に、自分の考えが100%大学に伝わらなければ、その面接や小論文や失敗になります。
家族や友達でも誤解が発生することはあるくらいですから、大学受験という独特な状況の中で誤解を防ぐためには相当の練習が必要です。
どうやって話せば自分の考えを正しく、分かりやすく大学に伝えられるのか、またはどうやって書けば伝えられるのか。
自分がどう思っているのかも大切ですが、それ以上に、相手にどう伝わるのかに意識を向けてみましょう。
推薦入試には多くのメリットもありますが、実はデメリットもあることに注目をする生徒は、余りいません。
そろそろ高校2年生も大学受験を意識する時期になりつつありますが、「楽だから」で推薦入試を選ぶと危険です。