大学入試における民間試験の導入が、2024年度まで延期されることが決まりました。今回は、導入から延期決定まで、かなりのドタバタ感がありましたので、戸惑っている高校生も多いと思います。また、小学生や中学生も、大学入試に備えて、英検等を受験していたかも知れません。これから、どうなるのでしょうか?

今のところ、民間試験の導入は、あくまでも「延期」です。「廃止」ではありません。政府は、不公平さを解消するシステム(受験料補助など)を検討する方向を示しています。しかし、実は、指摘されている問題点は、不公平さだけではありません。別の問題点をある程度は解決していかないと、また批判にさらされることになりますし、再延期や廃止の可能性もあります。また、仮に2024年度に民間試験が導入されても、大学独自の判断で、民間試験の導入を取りやめる可能性もあります。今後の情報に注目です。

政府が進めている民間試験の導入がどうなるのかは分かりませんが、そもそも以前から、民間試験を導入していた大学もあります。全受験生に民間試験の受験を課す大学はありませんでしたが、特定の級や点数以上を持つ生徒を対象にした入試を実施したり、英語の試験に代えることが出来たりといった大学はありました。また、こういった大学は、有名大学の中にも広がりつつありました。今回の延期でこの動きに影響があるのかは見る必要がありますが、引き続き、導入する大学は出てくるでしょう。

今回、民間試験導入が延期されたからといって、英検の重要性が低下したわけではありません。特に推薦入試の受験を検討している生徒は、英検等を持っていると有利になることがあります。チャンスがあれば、英検等は受験しておくと良いでしょう。

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学院長 小澤典生